「風邪はとっくに治ったはずなのに、咳だけがいつまでも残っている」
「階段を上ると以前より息が切れる」
「夜中や明け方になると、ゼーゼー、ヒューヒューと音がする」
こうした症状があっても、「忙しいから」「そのうち治るだろう」と受診を後回しにしてしまう方は少なくありません。けれども、長引く咳や息苦しさの陰には、咳喘息や気管支喘息、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、肺炎、睡眠時無呼吸症候群など、早めの治療で悪化を防げる病気が隠れていることがあります。
この記事では、世田谷区内で呼吸器内科の診療を行っているクリニックを6つご紹介します。診療時間やアクセス、予約方法、通う前に知っておきたいポイントもまとめました。クリニック選びの参考になれば幸いです。
※掲載情報は2026年10月9日時点で各クリニックの公式サイトを確認した内容です。診療時間や休診日は臨時で変わることがあるため、受診前に必ず公式サイトや電話でご確認ください。
こんな症状があれば、呼吸器内科の受診を考えましょう
呼吸器内科は、咳、痰、息切れ、胸の違和感など、気管・気管支・肺に関わる症状を専門に診る診療科です。次のような症状があれば、受診の目安になります。
- – 咳が3週間以上続いている(8週間以上続く場合は「慢性咳嗽」と呼ばれます)
- – 風邪やコロナの後に咳だけが残っている
- – 夜間や明け方に咳が出て、眠れない
- – 息を吐くときにゼーゼー、ヒューヒューと音がする
- – 坂道や階段で、同年代の人より息が切れやすい
- – 痰がからむ、色のついた痰が続く
- – 長年の喫煙習慣があり、咳や痰が気になる
- – 健康診断の胸部レントゲンで影を指摘された
- – いびきが大きい、日中に強い眠気がある(睡眠時無呼吸症候群の可能性があります)
咳が続く原因は一つとは限りません。感染後の咳、咳喘息、逆流性食道炎、副鼻腔炎、COPDなど、さまざまな可能性があります。原因によって治療法がまったく違うため、「市販の咳止めで様子を見る」だけでは良くならないことも多いのです。
すぐに救急受診が必要なサインもあります
次のような場合は、クリニックではなく救急対応のできる病院を受診するか、119番に連絡してください。
- – 息苦しさが強く、歩くのも難しい
- – 唇や爪の色が紫っぽい
- – 突然の強い胸の痛みがある
- – 血の混じった痰が出る
呼吸器内科のクリニックでも、酸素投与や動脈血の検査ができない場合があります。実際に、後ほどご紹介する杉浦クリニックの公式サイトでも、呼吸苦が強く歩くのもままならない方は救急病院を受診するよう案内されています。呼吸苦は心臓や血液の病気が原因のこともあるため、強い症状のときは迷わず救急を選んでください。
受診前に準備しておくとスムーズなもの
どのクリニックでも共通して役立つ持ち物と準備をまとめます。
- マイナンバーカード(マイナ保険証)または資格確認書:現在は多くのクリニックで毎回の持参が求められています。
- お薬手帳:服用中の薬は診断の大切な手がかりになります。
- 健康診断の結果や過去のレントゲン・CT画像:CDやDVDで持参する場合は、取り込みに時間がかかるため受付で早めに渡しましょう。
- 症状のメモ:いつから、どんな時間帯に、どんな咳か(乾いた咳か、痰がからむか)。ペットや職場環境、喫煙歴も伝えられるようにしておくと診察が進みやすくなります。
- マスク:院内でのマスク着用をお願いしているクリニックが多くあります。
発熱がある場合は、そのまま来院せず、先に電話で相談してください。多くのクリニックが発熱外来を別枠や予約制にしています。
世田谷区の呼吸器内科クリニック6選
ここからは、各クリニックの特徴を、所在地の近い順に東急大井町線沿線、京王線沿線、用賀エリア、下北沢・三軒茶屋エリアに分けてご紹介します。
1. あまいろ呼吸器クリニック(等々力・尾山台)
東急大井町線「尾山台駅」から徒歩5分、WELLPARKS等々力の医療モール1階にあるクリニックです。院長の中山莊平先生は呼吸器専門医・総合内科専門医・アレルギー専門医で、慶應義塾大学病院や北里研究所病院などで約20年の経験を積み、2024年4月に開業されました。
「呼吸器クリニック」という名前ですが、発熱や風邪、高血圧といった一般内科の相談にも対応しています。喘息・咳喘息、睡眠時無呼吸症候群のCPAP療法、禁煙外来、帯状疱疹ワクチンや肺炎球菌ワクチンの接種など、診療の幅が広いのが特徴です。
- – 所在地:〒158-0082 東京都世田谷区等々力2-3-18 WELLPARKS等々力 B棟医療モール1階
- – 電話:03-3703-1181
- – 診療時間:月・火・水・金 9:30〜13:00/14:30〜18:00、土 9:30〜13:00
- – 休診日:木曜・日曜・祝日
- – ポイント:毎月第4土曜日のみ13:00〜17:00に午後診療があります(再診の方が中心)。初診の最終受付は17:45です。
- – 予約:WEB予約(15分単位の時間予約制)。予約なしでも受診できますが、待ち時間が出ることがあります。
- – その他:対象は小学生以上で、高校生以下は保護者同伴です。駐車場2台、駐輪場37台があります。3日以内に37.5℃以上の発熱があった方は、発熱外来として事前に電話が必要です。
公式サイト:https://amairo-rmc.com/
2. 世田谷おおえ内科・呼吸器クリニック 上北沢駅前院(上北沢)
京王線「上北沢駅」北口から徒歩2分。桜上水、下高井戸、八幡山からも通いやすい立地です。院長の大江俊太郎先生は、大学病院などで呼吸器疾患や生活習慣病を幅広く診てこられました。
長引く咳、喘息、息苦しさといった呼吸器症状のほか、高血圧・糖尿病・脂質異常症、花粉症、睡眠外来、禁煙外来、肺がん検診まで診療メニューが豊富です。院内に発熱ブースがあり、急な発熱の際にも相談しやすい体制が整っています。
- – 所在地:〒156-0057 東京都世田谷区上北沢4-20-18 1F
- – 電話:03-6304-6785
- – 診療時間:月・火・木・金 9:30〜13:00/15:00〜18:30、土 9:30〜13:00/14:00〜17:00
- – 休診日:水曜・日曜・祝日
- – ポイント:最終受付は診察終了の15分前です。平日夜と土曜の夕方近くまで診療しているので、仕事帰りにも通いやすい点が魅力です。
- – 予約:24時間WEB予約、LINE予約に対応しています。電話で予約した方は事前問診をお願いされています。混雑時は予約の方が優先されます。
公式サイト:https://www.ohe-iin.com/
なお、お子さまの診療対象年齢は、ページによって記載が異なっていました。小児の受診を考えている方は、事前に電話か公式サイトでご確認ください。
3. 杉浦クリニック(千歳烏山)
京王線「千歳烏山駅」から徒歩2分の、内科・呼吸器内科のクリニックです。ぜんそくやCOPDなどの呼吸器疾患の診療に力を入れており、遠方から通う患者さんもいるとのことです。
- – 所在地:〒157-0062 東京都世田谷区南烏山5-16-4 Salud南烏山 3階
- – 電話:03-5314-9757
- – 診療時間:月〜土 9:00〜12:00、月・火・水・金 14:30〜18:00
- – 休診日:日曜・祝日、木曜午後と土曜午後
- – ポイント:受付は診療終了の20分前(午前11:40、午後17:40)までです。木曜は第2・第4が休診で、10月は22日、11月は2日(臨時休診)、12日、26日が休診です。
- – 注意点:小規模なクリニックのため、救急対応や点滴はできません。診察の順番が来院順にならない場合があります。咳止めは薬剤の供給不足から、原則5〜7日分までの処方です。受診時は毎回マイナンバーカードを持参してください。
公式サイト:https://sugiura-cl.jp/
土曜は来院が集中するため、時間に余裕のある方や症状が長く続いている方には、平日の受診が勧められています。
4. 用賀けやき内科 呼吸器内科・アレルギー科(用賀)
東急田園都市線「用賀駅」南口から徒歩1分と、駅から非常に近いクリニックです。2025年9月に開院し、院長の藤原赤人先生は、患者さんの声にじっくり耳を傾ける診療を大切にされています。
スギやダニなど主要8項目のアレルギー迅速検査は、当日中に結果がわかります。再診で状態が安定している方向けにオンライン診療もあります。
- – 所在地:〒158-0097 東京都世田谷区用賀4-5-3 ラグゼナ用賀2F
- – 電話:03-6805-7825
- – 診療時間:月・火・水・金・土 10:00〜14:00(受付終了13:30)、月・火・水・金 15:30〜19:00(受付終了18:45)
- – 休診日:木曜・日曜・祝日、土曜午後
- – 予約:WEB予約、LINE予約。予約なしでも受診できますが、待ち時間が出ることがあります。
- – その他:主に15歳以上が対象です。中学生は、呼吸器症状・アレルギー症状の検査と治療、インフルエンザワクチンの接種に限って対応しています。
公式サイト:https://yoga-naika-resp.com/
5. 用賀砧公園はるかぜ内科クリニック(用賀)
用賀駅から徒歩8分の、内科・呼吸器内科・脳神経内科・アレルギー科のクリニックです。院長の水間紘子先生が内科・呼吸器内科・アレルギー内科を、副院長の水間啓太先生が脳神経内科・脳卒中内科を担当されています。
検査設備が充実しているのが大きな特徴です。胸部レントゲン、呼吸機能検査(スパイロメトリー)、呼気NO検査、呼吸抵抗検査(モストグラフ)などを備えており、咳や息切れの原因を丁寧に調べたい方に向いています。
- – 所在地:〒158-0097 東京都世田谷区用賀4-32-16
- – 電話:03-5797-9045
- – 診療時間:月〜金 9:00〜13:00、月・火・木 13:30〜16:00、水・金 13:30〜18:00(13:00〜14:00は頸動脈エコーのみ)、土 9:00〜13:00(第2・第4週のみ)
- – 休診日:日曜・祝日、第1・3・5土曜、年末年始
- – ポイント:受付は診療終了の30分前までです。基本は予約制ですが、予約なしでも受診できます。対象は15歳以上で、オンライン診療にも対応しています。
公式サイト:https://yg-allergy.com/
呼吸器とあわせて、頭痛や脳卒中の予防など脳神経の相談もできるため、複数の不調をまとめて相談したい方にも便利です。
6. 代沢内科クリニック(代沢・下北沢・三軒茶屋)
下北沢駅から徒歩15分、三軒茶屋駅から徒歩13分の場所にあります。駅からは少し距離がありますが、渋谷駅や下北沢・三軒茶屋駅からバス(代沢十字路停留所)でも通えます。院長は内科総合専門医で、日本呼吸器学会の指導医です。
気管支炎や肺炎、気管支喘息、COPD、間質性肺炎といった呼吸器の病気から、生活習慣病、睡眠時無呼吸症候群、禁煙外来、アレルギーまで診療しています。大学病院などとの医療連携も整っています。
- – 所在地:東京都世田谷区代沢4-5-19 フィル・パーク三軒茶屋 1F
- – 電話:03-3413-1159
- – 診療時間:月・火・水・金・土 9:00〜12:30、月・火・水・金 14:30〜18:30
- – 休診日:木曜・日曜・祝日、土曜午後
- – ポイント:平日の受付終了は午前12:20、午後18:20です。混雑時は早めに受付を締め切ることがあります。発熱外来は完全予約制なので、必ず電話をしてから来院してください。禁煙外来は予約不要です。
公式サイト:https://daizawa-naika.clinic/
診療時間の比較一覧
| クリニック | 最寄り駅 | 平日の診療 | 土曜 | 休診日 |
| あまいろ呼吸器クリニック | 尾山台(徒歩5分) | 9:30〜13:00/14:30〜18:00(木休) | 午前のみ(第4土曜は午後も) | 木・日・祝 |
| 世田谷おおえ内科・呼吸器クリニック | 上北沢(徒歩2分) | 9:30〜13:00/15:00〜18:30(水休) | 9:30〜13:00/14:00〜17:00 | 水・日・祝 |
| 杉浦クリニック | 千歳烏山(徒歩2分) | 9:00〜12:00/14:30〜18:00(木午後休) | 午前のみ | 日・祝(木は第2・4休) |
| 用賀けやき内科 | 用賀(徒歩1分) | 10:00〜14:00/15:30〜19:00(木休) | 午前のみ | 木・日・祝 |
| 用賀砧公園はるかぜ内科クリニック | 用賀(徒歩8分) | 9:00〜13:00ほか(曜日により午後あり) | 第2・4週の午前のみ | 日・祝・第1,3,5土 |
| 代沢内科クリニック | 下北沢・三軒茶屋(徒歩13〜15分) | 9:00〜12:30/14:30〜18:30(木休) | 午前のみ | 木・日・祝 |
自分に合ったクリニックの選び方
最後に、クリニックを選ぶときの考え方を整理します。
- 仕事帰りに通いたい方は、平日19:00まで診療している用賀けやき内科や、18:30まで診療している世田谷おおえ内科・呼吸器クリニック、代沢内科クリニックが候補になります。
- 土曜に受診したい方は、土曜の午後も診療している世田谷おおえ内科・呼吸器クリニックが便利です。それ以外のクリニックは土曜午前のみなので、早めの来院を心がけましょう。
- 詳しい検査をしたい方は、呼気NO検査やモストグラフなどを備えた用賀砧公園はるかぜ内科クリニックが向いています。
- 睡眠時無呼吸症候群や禁煙も相談したい方は、CPAP療法や禁煙外来のあるあまいろ呼吸器クリニックや世田谷おおえ内科・呼吸器クリニックが相談しやすいでしょう。
- 予約の取りやすさを重視する方は、WEB予約やLINE予約に対応しているあまいろ呼吸器クリニック、世田谷おおえ内科・呼吸器クリニック、用賀けやき内科を検討してください。
なお、どのクリニックも発熱がある場合は事前の電話連絡が必要です。咳が長引いている方が受診するときは、できるだけ症状が落ち着いている時間帯に、マスクを着けて来院しましょう。

秋から冬は、咳の相談が増える季節です
秋から冬にかけては、空気の乾燥や気温の変化で喘息が悪化しやすくなります。インフルエンザやコロナ、マイコプラズマなどの感染症も増える時期です。今回ご紹介したクリニックでは、インフルエンザワクチンの接種も始まっています。接種の対象年齢、料金、予約方法はクリニックごとに異なるため、各公式サイトをご確認ください。
また、世田谷区では2026年7月から、19〜59歳の区民を対象にした麻しん(はしか)の抗体検査と予防接種の費用助成が始まっています。対象となる方は、区のホームページもあわせてご覧ください。
まとめ
咳や息切れは「よくある症状」だからこそ、つい我慢してしまいがちです。けれども、早く原因を見つけて治療を始めれば、症状が楽になるだけでなく、病気の悪化を防ぐことにもつながります。
世田谷区には、それぞれ得意分野や診療スタイルの違う呼吸器内科クリニックがあります。通いやすさ、診療時間、設備、予約方法を比べながら、自分に合った一軒を見つけてみてください。「咳が3週間以上続いている」と感じたら、それが受診のタイミングです。
この記事は一般的な情報提供を目的としており、診断や治療の代わりにはなりません。症状に不安がある場合は、医療機関で医師の診察を受けてください。

